
旅のスタートは早朝の京都駅から。
朝食を調達してから山陰本線(嵯峨野線)ホームへ向かいます。

京都市内から幡生までのきっぷ。5日間有効。

6:38発の福知山行きに乗車します。

6:38発 225M 福知山行き 223系5500番台 2連+221系 6連
福知山まで直通するのは先頭2両の223系のみで、221系4両は園部で切り離されます。
先頭の223系のクロスシートに腰を下ろし、朝食の後、うたた寝。
約2時間で福知山へ到着。ここで豊岡行きの列車に乗り換えます。

8:37発 427M 豊岡行き 113系5300番台 2連
かつて園部から113系4連と併結して、京都駅まで直通運行していたワンマンの113系2連に乗り換え。


運賃箱と運賃表示機の設置された車内。京都からここまでの運賃がすごいことに…
このあたりは駅間が長いので、クモハ112のモーターが全開で回る音を聴くことができます。音鉄さんにはオススメ!
1時間ちょっとで豊岡に着きます。

9:44発 167D 浜坂行き キハ47 2連
豊岡からはディーゼルカーのキハ47に乗ります。一般型気動車に乗るのは初めて!

この車両はもともとワンマンカーでは無かったものを、無理やりワンマン改造してあります。
この画像の両側にドアがあり、運転台後ろはだだっ広いスペースが広がっています。
大きな荷物(自転車の輪行)などを持っている乗客には助かるでしょうね。

クロスシートは113系とほぼ同じですが、壁際にダクトが通っていて足元がやや窮屈です。

竹野駅で臨時快速の山陰海岸ジオライナーと行き違い。
ジオライナー用にラッピングされたばかりの車両が運用に入っていました。



日本海の荒々しい景色が車窓に広がります。内陸部の人間にはあまり馴染みのない風景ですね。

香住駅にて行き違い待ちで10分ほど停車。
パタパタ式の案内表示器が現役でした。最近は見かけなくなりましたね。

キハ47の運転台。鉄に囲まれた渋い仕事場。

餘部駅に到着。駅を出てすぐの餘部鉄橋を渡ります。


新しく架け替えられたコンクリート製の餘部鉄橋を通過、隣の線路が古い餘部鉄橋です。
僕は古い鉄橋が現役のうちに渡ることができませんでした…
写真で見て分かるとおり、民家の建ち並ぶ真上を走る鉄橋です。
かつて、強風にあおられた列車が鉄橋から転落し、真下にあった工場等を直撃して大惨事を引き起こしています。
竹野で行き違った臨時列車のジオライナーが遅れていたため、こちらの列車は少々遅れ気味で走行していましたが、浜坂から乗る予定だった列車はちゃんと接続してくれました。

11:15発 531K 鳥取行き キハ121 単行
以前から気になっていた新型気動車のキハ121に初乗車!531Kは土休日のみ運転の列車です。
この旅行中、一度も座れなかったのはこの列車だけ。
土日にも関わらず、部活帰りらしき中高生が多く、観光客だけのために土日増発されているわけではなさそうでした。
鳥取駅では7分の乗り換え時間で駅弁を購入し、階段を下って上って反対ホームへ移動しなければならないという試練が…
駅弁売り場の把握が遅れ、時間ぎりぎりになってかなりバタバタしてしまいました(汗)

12:16発 3423K 米子行き 快速とっとりライナー キハ126 2連
鳥取から米子まで、一気に快速列車で移動します。
先ほどのキハ121にそっくりですが、これは片運転台仕様のキハ126です。
キハ121は運転台が両側に付いていて1両からでも走れますが、キハ126は運転台が片側のみに付いているので、最低でも2両で一編成を組まなければなりません。


車内が空いてきたので、鳥取駅の名物駅弁「元祖かに寿し」をいただきます。
僕は浜坂からの列車を降りたホームを、そのまま前方に歩いた場所にある売店で買いました。
時間に余裕があれば、改札付近で売られているものを選ぶという手もあると思います。
長時間列車に揺られて疲れた体に、カニのほぐしと酢飯が沁みるようで美味かったです!

鳥取県内の駅はこのように年季の入った駅舎が多いです。なかなか趣があります。
1時間半ほどで米子に到着。

13:47発 135K 浜田行き キハ47 2連
米子駅で隣のホームのキハ47に乗り換え。
当初の計画ではこれに3時間半乗り続けて浜田まで行くつもりでした。
しかし、各駅停車に乗り続けようが、途中の出雲市駅で、一本後の快速アクアライナーに乗り換えようが、終着の浜田駅からはけっきょく同じ列車に乗り換えることになるので、時間つぶしがてら出雲市駅で途中下車することに。

出雲市駅の改札を出てすぐにある「黒崎」で出雲そばをいただきます。
http://furusato.sanin.jp/p/osusume/11/3/注文したのは割子そば(600円)です。
三段重ねで多いかな?と思ったらそんなことはなく、ちゃちゃっと食べられちゃいました。
つるつるとした食感と喉越しが最高!こんなに美味いそばは初めて。
手軽ですぐ用意してもらえるので、出雲市駅へ立ち寄った際は是非。
お土産用のそばと、夕食用の「焼きさば寿し弁当」を購入して店を出ました。
駅に隣接したお土産売り場で「俵まんぢう」を購入。
http://tawarayakaho.com/本来は出雲大社の参拝土産だそうですが、今回はお手軽に済ませてしまいました。
白あんをカステラ生地で包んだシンプルで美味しいお菓子です!

駅を外た右手には映画「RAILWAYS」の舞台になった、一畑電車の電鉄出雲市駅があります。
これを利用して出雲大社詣りをしたいところですが、今回は断念。いずれ必ず…

出雲市駅の外観は出雲大社を模したものでした。
旅情を誘う街並みが名残惜しいですが、再び改札内に戻って列車を待ちます。

駅に貼られていた寝台特急サンライズ出雲のポスター。
これに乗ると、出雲市駅から出発して一晩で東京駅に降り立つことができます。
いずれ乗ってみたい列車ですね。

16:14発 3457D 浜田行き 快速アクアライナー キハ126 2連
再びキハ126の快速に乗車。日が沈み始めた日本海沿いをひたすら西へ。



同じ日本海でも、豊岡あたりとは違った風景。



しばらく海沿いを走るので、日本海に沈む夕日が見られることを期待していましたが、あと少しというところで線路は内陸へ逸れて行き、想像した景色には出会えませんでした。
浜田駅に着く18時前には、あたりが真っ暗になっていました。

18:04発 353D 益田行き キハ120 2連
JR西日本の誇るレールバスに乗車。これも初めてです。
バスの部品を多数流用して作られているので、車内はさしずめロングシートの路線バス。
窓が大きい車両なのですが、すでに周囲は夜の闇が広がり、満足な車窓は臨めません。
することもなく、眠くもなく、しばし退屈な時間を過ごしながら益田へ。

18:56発 1581D 長門市行き キハ120 単行
益田駅から、さらに西へ。本日の終着点長門市へ向かいます。再びキハ120に乗車。
次第に風と雨が強くなる中を、1両の小さなディーゼルカーがエンジンを唸らせ走ります。
終電間近の列車でしたが、地元の若い人たちが結構乗っていました。
彼らは、1本たりとも乗り逃せない列車を使って、夜遊びに繰り出していたのでしょうか。
夜中でもそれなりに本数が走っている地域に住んでいるので、全く想像ができない世界です。


長門市駅に着いたのは20時45分。


駅舎内に、牛乳パックで作られた車両の模型が展示されていました。

駅の運賃表。ここから大阪市内まで行くと…
この時間、駅前の商店はほとんど閉まっていて、明日の朝食を買うことすら不可能に…そもそもお店がほとんど無いんですけどねw
駅を出てすぐの長門ステーションホテルにチェックインして荷物を整理。
ホテルと言っても、昭和レトロ満開の3階建てほどの古めかしい宿でした。
お風呂・トイレ共同で、なんだか小学校の修学旅行で泊まった旅館を思い出してしまいました。
夕食が焼きさば寿司以外なく、明日の朝食が買える保証も無いので買い出しに行きたいなーと思ったものの、携帯のナビで調べると、最寄りのセブンイレブンまでは往復2キロ以上の道のり。。
背に腹は代えられないので、ナビを頼りに見知らぬ土地の道、それも雨の中、折りたたみ傘は壊れて使い物にならず、合羽もなく、びしょびしょになりながら歩くことに…
ナビの通りに最短距離を進むと、街灯が全く無い用水路沿いの狭い道に…
用水路に柵は無く、犬のような生き物が徘徊していたり、無人でルームランプだけ灯ったタクシーが田んぼの溝にはまって立ち往生していたりと、旅先に来て肝試し状態(泣)
ナビはこのまま工場わきの狭い道に進めとのたまう。そっちはさらに真っ暗でさらに狭い…
仕方ないので大通りの方に出てみれば、線路を越える陸橋への階段は真っ暗。
陸橋の下に何かが居たらどうするんだよとか思いながら、半べそ状態でなんとかセブンイレブンに到着。
帰りはなるべく大通りを通るようにしたものの、心細すぎてもうw
ナビを鵜呑みにするなってことですよね。知らない土地で真っ暗な道を歩くなんて二度とごめんですw
そう思うと、自分が住む街は、どの住宅街も自治会ごとに電柱に街灯を据え付けているおかげで安心して歩けるのだなと。失って初めて気付く的な感じ。

宿で遅めの夕食を。
以前、就活で立ち寄った敦賀でも焼きさば寿しを買ったことがあり、そのさっぱりとした味わいを期待していましたが、こちらは駅弁として長時間の持ち運びに特化させているためか、かなりオイリーでした。
でも、これはこれでまた違った味わいで美味しかったです。オススメ。
外では雨と風が強くなってきていましたが、明日の列車運行に影響が無いことを祈って一日目は床に就きました。
二日目につづく
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