


115系
国鉄時代に、113系をベースに山岳部での制動性能を重視して開発された直流用の近郊型車両。
山間の路線が多い地方での使い勝手が良いらしく、JR西日本・東日本ともに相当数の車両が現役で活躍しています。
http://www.jreast.co.jp/train/local/115.html
E127系
新潟近辺で使用されていた、国鉄時代製造の急行型2ドア車を置き換えるために製造された車両。
ちなみに、頭文字のEはJR東日本のEastから。
http://www.jreast.co.jp/train/local/e127.html

キハ110
非電化のローカル線向けに開発された新型の気動車。
キハ100は車両の片側だけに運転台がある片運転台車。キハ110は車両の前後に運転台がある両運転台車。
http://www.jreast.co.jp/train/local/kiha110.html
キハE120
先述のキハ110に続く新型気動車で、地方線区に残っていた国鉄型気動車を駆逐。
http://www.jreast.co.jp/train/local/kiha_e130.html
このキハE120はキハ110との異系列併結列車でした。

そうこうしているうちに、きたぐに入線時間に。22時27分ごろ列車が滑りこんできました。

新潟22:58発 583系きたぐに号 大阪行き
ずっと乗りたくて、夢にまで見たきたぐに号。撮影時点では、583系を使用する唯一の定期運行列車でした。
高度経済成長期に製造され、当初の目的は「夜間は寝台を降ろして寝台特急列車として走り、昼間は寝台を畳んで普通の特急列車として走ることで、車両を遊ばせずに無駄なく運用する」というものでした。
その後はニーズの変化等でそういった運用が無くなり、JR西日本できたぐに号、JR東日本で東北地方からディズニーランドへの臨時夜行列車として使用されるのみになっていました。
きたぐには、深夜に大阪と新潟をそれぞれ出発し、早朝に目的地に着くというスタイルで、夜行バスの路線が無い関西~北陸方面を結ぶ貴重な交通手段として現在まで生き延びていました。

蛾や虫がたかったヘッドマーク。

乗車するのはA寝台車サロネ581-1です。
サ=モーターの付いていない付随車。
ロ=イ・ロ・ハの順で一等車・二等車・三等車と数えたとき、廃止された一等車に次いで豪華な車両。グリーン車とA寝台車のこと。
ネ=寝=寝台車のこと。
これらの特徴を持ったサロネ581形(583系は当初581系として製造された)の1番目に造られた車両。

正方形の側面幕も583系ならでは。

ドアは折り戸。

側面のロゴ。なかなかしゃれてると思います。

これはB寝台車。電車三段式寝台といって、三段ベッドになっています。
こういった形式の寝台は583系唯一の装備で、これらの寝台を折りたたんで格納すると四人掛けのボックスシートになるといった特徴があります。
解説:
http://www.toretabi.jp/history/vol12/01.html

B寝台車を外から見ると、下段・座席時用の窓、中段用の小窓、上段用の小窓があることが分かります。
中・上段の上下方向の狭さがお分かりいただけるかなと…

きたぐに号には自由席車もあり、先述のとおり寝台を格納した状態でボックスシートになっています。
ちなみに、これらを乗客が勝手に格納・展開してはいけません。

これはグリーン車。
もともと583系には無かったもので、三段寝台に使っていた車両から寝台一式を取り外して座席を設置したため、天井が異様に高いという特徴があります。
リクライニングシートになっているので、狭いB寝台と違ってある程度自由な恰好で利用できるため、こちらで寝ながら移動する人もいます。夜行バスチックな利用法でしょうか。

これがA寝台車。分かりにくいですが、寝台が上段・下段のみです。
寝台の幅が広く、上下方向にも余裕があるので、寝たり起きたりする場合はこちらが便利です。

A寝台車のみじゅうたん敷きで、ふかふかの使い捨てスリッパが各寝台に用意してあります。
これはトワイライトエクスプレスのスイート等に設置されているものと同じで、日本海・きたぐにの中で唯一持ち帰ることができる備品です。

寝台に備え付けの浴衣。デザインは「工」が並んだもの。

僕は下段を、弟は上段を利用します。
下段は座席使用時のテーブルや肘置きが使えるほか、窓一枚を独占できます。

下段に寝ころぶとこんな感じ。圧迫感もなく、余裕で座れます。

上段はこんな感じ。意外と上方向への余裕があります。
小窓がやや高い位置にあるため、日本海のA寝台のように寝っころがって景色を眺めるのは少々厳しいです。


シール式の形式番号。

A寝台車端部の喫煙スペース。座席車の雰囲気が味わえます。

A寝台車の洗面台。

自分が撮った中ではベストショット。
22時58分、大阪に向けてきたぐに号が走り出しました。
日本海に対して出発時間が遅いこともあり、他の乗客は乗り込んですぐ寝るといった感じでした。
僕はしばらくお茶を飲みながら車窓を眺めていましたが、さすがに疲れていたのか柏崎の手前あたりで寝てしまいました。
写真は残り少ないですが、その7へつづく
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